江戸幕府が開かれてから400年くらいの時間が経過していて、長いこと政治の中心だった東京にも京都や奈良ほどではないにしろ古刹がある。でも個人的に境内に立ち並ぶ堂宇を眺めて面白いと感じる寺院はあまりない。やはり京都や奈良にある神社仏閣の方が面白いと思ってしまうのだ。
面白くないと感じるのは、主に建造物がそれほど古くないからだ。法隆寺のように1000年を超えなくともいいけれど、江戸幕府が開闢されて400年以上経っているのだから、建立されてから200年とか300年が経過している建造物があってもいいと思うのだ。でも実際にはそれほど古い建造物はあまりない。神社仏閣自体の創建は古くとも、古い建造物はあまり残っていないのだ。
残っていない大きな理由は関東大震災とされる。1923年に起きた関東大震災で罹災した寺院の多くは、その後コンクリートを用いた近代的な工法で再建しているのだ。例えば、神田明神の社殿も関東大震災後にコンクリートを用いて再建されたもの。この神田明神の社殿は第二次世界大戦の空襲も耐え抜いて今でも建っているから、近代的な工法を用いて頑丈な建造物を建てるのは理にかなっている。それは分かるのだけれど、見た目は軽くなってしまい面白みに欠けると思ってしまう僕は単なる厄介者かもしれない。
2022年8月 建築 東京 | |
パターン 影 寺院 壁 湯島 |
No
12350
撮影年月
2022年6月
投稿日
2022年08月13日
更新日
2023年08月11日
撮影場所
湯島 / 東京
ジャンル
静物写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 1.8/85