散歩の途中で、ふと見上げると窓際に笑顔があるのが見えた。女の子の石膏が窓から往来を楽しそうに眺めていたのだった。僕に微笑みかけている女の子と目が合った。
顔が真っ白であることを除けば、本物の女の子のようだ。微笑みの中にはかすかに寂しさを含んでいるような気がした。自由自在に町を散策出来る僕をちょっと羨ましく思っているのかもしれない。女の子は窓辺からいつも同じ光景を見ることしか出来ない。窓からは見えない道の先にあるものをいつの日か見てみたいと思っているのかもしれない。
2005年12月 町角 東京 | |
石膏 像 窓 湯島 |
No
266
撮影年月
2005年11月
投稿日
2005年12月12日
更新日
2024年07月01日
撮影場所
湯島 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
CANON EOS 1V