湯島天神の本殿に向かって伸びる参道に屋台が立ち並んでいた。この日は縁日だった。でも拝殿の前に大勢の人が立っているのが見えるのとは対照的に、屋台の前は閑散としている。受験シーズンが終わってお礼参りに訪れた参拝客たちは、念願成就の報告をするので忙しく、小腹を満たすという考えには思いが至らないようだ。屋台で働いている人たちはみな暇そうだ。商売上がったりなのではないかと心配になってしまう。
そんな中、ひとりの男の子だけが屋台の前に立ち止まっていた。店頭にならんでいる大判焼きをじっと眺めている。この男の子にとっては、他の参拝客と違って参拝よりも空腹を満たす方がずっと切実な問題のようだった。
2016年6月 人びと 東京 | |
男の子 食べ物の屋台 神社 湯島 |
No
9767
撮影年月
2016年3月
投稿日
2016年06月06日
更新日
2024年01月05日
撮影場所
湯島 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SIGMA DP2 MERRILL