ムンバイの町をカメラをぶら下げて歩いていると、さまざまな人がカメラに興味を示してくる。子どもたちが多いが、大人も少なくない。中には驚くほど目ざとい人もいて、写真を撮ってもらうためにわざわざ動きを止めることさえある。写真の運転手がまさにそのひとりだった。
彼はトラックを運転していたが、僕のそばで車を止めると窓を開けて声を掛けてきた。そして、意気揚々と親指を立て、満面の笑みを浮かべてポーズを決めた。その自信に満ちた態度には、なんだかこちらまで微笑ましい気持ちにさせられる。
面白いのは、こういった人たちにとって、写真を「撮ってもらう」ことが重要であり、その出来栄えにはさほど興味がないらしいことだ。この運転手も、写真を撮り終えると、確認することもなく、軽快にトラックを走らせて去っていった。その後ろ姿を見送りながら、こういう無邪気さはこの町ならではのものかもしれない、と思った。
2024年12月 インド 人びと | |
車窓 ムンバイ サムアップ トラック |
No
12738
撮影年月
2024年5月
投稿日
2024年12月20日
撮影場所
ムンバイ / インド
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R V
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF