歩いていた路地は、いつの間にか小さな川の横に伸びていた。ジャカルタの住宅街を流れる川はきっちりと護岸工事をされていて、東京を流れるドブ川を連想させる。でも、臭くはなかった。生活排水はこの川に流れ込んでいないようだ。
そんな川では地元の子どもたちが遊んでいた。川で遊ぶのは楽しい。何かを浮かべたり、生き物を探したり、僕も小さな頃は家の近くを流れる川で遊んだものだ。ジャカルタでは子どもたちは何をして遊んでいるのか興味を持って近づいたら、カメラに興味を持った子どもたちに逆取材を受けるような形になってしまった。日頃から遊んでいることよりも、カメラを持って歩いていた外国人の方がずっと興味深いのだろう。
さっきまで夢中になって遊んでいたものをそっちのけに、道に上がってきた男の子は僕の前に意気揚々と立ち止まった。そして、カメラの前で親指を立てながら満面の笑みを浮かべたのだった。その笑顔を眺めていると、何をして遊んでいたのかなんて、どうでも良いこのように思えてきた。
2020年8月 インドネシア 人びと | |
男の子 ジャカルタ 笑顔 サムアップ |
No
11638
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年08月15日
更新日
2023年09月01日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF