友人と一緒にダラダラするならば、おしゃべりにうつつを抜かしたり、ゲームに興じたりするのも可能だけれど、ひとりでは何もできない。ただただ時間の流れを噛み締めるだけだ。
ジャカルタの住宅街で見かけたポロシャツの男も、道路脇に置かれていたベンチに腰を下ろし、ひとりでぼんやりとしていた。通りかかった僕がカメラを向けると、男は我に返ったようだ。と言っても、何をすればいいのか戸惑った男は咄嗟に親指を立ててくれた。
親指を立ててくれたということは、何かしらを肯定してる素振りなのだけれど、何を肯定しているのかは、僕はもちろん、立てている男自身もよく分かっていないに違いない。それくらい、取ってつけた感じのサムズアップだった。
町を歩いていて、路上で何をするわけでもなく過ごしている人を目にすることは多い。でも、そのような人は決まって男性だ。女性が道端でぼんやりと暇潰しをしているのは大変珍しい。やはり、インドネシアでも女性の方が男性よりも働き者、もしくは働かざる負えない状況にあるのだろう。子育て、家事、炊事とやるべきことに追われて、道端でぼんやりするような暇はないようだ。
2020年10月 インドネシア 人びと | |
ジャカルタ 男性 口髭 ポロシャツ サムアップ |
No
11695
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年10月11日
更新日
2023年08月30日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF