若い男が使い込まれた自転車タクシーに腰掛けて客待ちをしていた

道は工事中で埃っぽかった。建設資材が道のあちらこちらに置かれている。舗装工事の最中だった。埃の中を歩いていると、建設資材の脇にサイカーと呼ばれる自転車タクシーが停まっていた。随分と使い古された自転車タクシーに、帽子をかぶった若い男が腰を下ろして足をプラプラさせていた。男は自転車タクシーの運転手で客待ちをしていたのだ。

ヤンゴンと違って、バゴーではバイクが走っているのを見かける。幹線道路にはバイクタクシーと思われるバイクも停まっていた。でも脇道に入るとバイクタクシーは姿を消し、存在感を放っているのはヤンゴンと同じように自転車タクシーだった。ちょっとした距離を移動するには、バイクタクシーよりも自転車タクシーを利用する人が多いのだろう。

僕のカメラに気が付いた若い男は、微笑みを浮かべながらカメラを見ている。よく見てみると、自転車タクシーの前輪には小さなプレートが取り付けられている。自転車タクシーの営業も登録制なのかもしれない。

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