プレーン・プートン通りには古めかしい佇まいのお店が並んでいた。どれも二階建てで、ここの町並みは昔ながらのバンコクの雰囲気をよく残しているのだという。その中のひとつの店先に眼鏡を掛けた男が立っていた。右手には刷毛を、左手にはコップを持っている。そして、大きなミシンが男の目の前に置かれていた。とても年季の入ったミシンだった。
男が何をしているのかが気になったので、近付いていく。男はその古めかしいミシンの手入れをしているのだった。手にした刷毛でミシンを丁寧に塗り直している。近づくと、男は朗らかに話しかけてきた。男が指差す個所を見ると、そこには大きくアルファベットで「Mitsubishi」と書かれている。この古いミシンは日本製なのだった。三菱がミシンも作っていたなんて知らなかった。しかも、このミシンは電動ではなくて足踏式だ。一体どれくらい前に製造されたものなのだろう。これが今でも実用に耐えうるものなのか、はたまた単なる骨董品なのかはよく分からない。いずれにしても、眼鏡の男の売り物なのだった。
2018年5月 人びと タイ | |
バンコク チェック柄のシャツ 眼鏡 男性 ミシン |
No
10560
撮影年月
2017年9月
投稿日
2018年05月13日
更新日
2024年02月16日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA