鉄道の高架橋をくぐり、進んでいった。道の端には移動式の屋台がいくつか並んでいた。高架橋の先にはちょっとしたお店が並んだ路地があって、ちょっとした市場のようになっていた。路地の外にも屋台があるのは、その佇まいが路地の外までも溢れ出てしまったかのようだった。
屋台は観光客向けに出ているものではなかった。どこからどう見ても地元の人向けだ。屋台のワゴンの真ん中には大きなミシンが備え付けられていて、その向こうには男が腰掛けていた。首にメジャーを掛けている。男は路上の仕立て屋だった。
よく見てみると、ミシンは稼働していて針の下には服が置かれていた。ちょうど仕事をこなしている最中だったのだ。屋台の前に立ち止まって器用に細かな作業を進めていく男の手元を眺めていると、男も視線に気がついたのか仕事の手を止めた。
視線を上げると、そこに立つのが地元の人ではなく外国の人間だったことにちょっと驚いたのか男は目を見開いていた。そして、照れ笑いしながら親指を立ててくれた。
2020年5月 インドネシア 人びと | |
ジャカルタ 男性 ミシン 仕立屋 サムアップ |
No
11525
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年05月13日
更新日
2023年09月05日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF