このヤンゴン中央駅はミャンマー最大の鉄道駅だ。プラットホームも東京駅ほどではないにしても幾つもある。ここからは北部にある三大仏教遺跡のひとつに数えられるバガンに向かう列車も出ている。跨線橋を渡ってプラットホームへと渡る。でも、僕は切符を持っている訳でもなく、どこか他の町に移動するつもりもない。ただプラットホームの様子を見てみたいだけだった。大勢の旅行者が行き来する駅というのは見ていると結構面白い。
幅の広いプラットホームには列車はおらず、閑散としていた。ところどころにベンチが設けられていて、列車が来るのを待っている人たちが静かに腰を下ろしている。駅舎のホールと同じように、プラットホームもやはり気怠い空気に包まれていた。歩き回っていると、子どもたちがいた。列車に乗るためにいるわけではなく、ここを遊び場にしているようだ。気怠さは旅行者もそうでない者も、区別することなく飲み込んでいるようで、子どもたちも例外ではない。子どもたちも列車を待っている人たちと同じようにダラダラとプラットホームで時間を過ごしていた。
No
11113
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年07月25日
撮影場所
ヤンゴン / ミャンマー
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA