千葉神社は千葉市の中心市街地からほど近いところに鎮座しているため、都会の神社といった趣がある。長い歴史があるのだから、昔は鎮守の森があって、境内も広かったに違いないものの、周囲をビルに囲まれた境内は狭く、どこにも鬱蒼とした森は見当たらない。境内はコンクリートで舗装されていて、都心にある学校の校庭のようだった。
境内をウロウロしていると、一画に池があった。境内に湧く延寿の井を水源とする妙見池だ。特に珍しいものではなかったけれど、池を覗き込むと水面に木々と葉っぱと空が映り込んでいた。風が止まり、凪いだ水面は鏡のようで、くっきり映り込んだ枝と葉っぱと青い空に見とれていた。
遠くから聞こえてくる子どもたちの遊び声を背に、鏡のような水面を眺めていた。穏やかな時間がいつまでも続くような気がしていたところ、それは不意に終わりを告げた。池の端から、白い物体が現れたのだ。鯉だった。周囲に波紋が広がり、鏡のようだった水面をゆっくり破壊しながら我が物顔で鯉が泳いでいた。
2023年11月 千葉 町角 | |
千葉市 池 反射 神社 |
No
12539
撮影年月
2023年5月
投稿日
2023年11月22日
撮影場所
千葉市 / 千葉
ジャンル
自然写真
カメラ
SONY ALPHA 7R V
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF