天気のいい昼下がり、散歩でもしようと思って浜松町駅のすぐ横にある旧芝離宮恩賜庭園へやって来た。ここは江戸幕府の老中・大久保忠朝の上屋敷内に造られた大名庭園を起源とする回遊式庭園。大きな池があり、のんびり歩くにはいいところなのだ。
ゆるりと池の畔を歩くのに向いた好天だったにもかかわらず、旧芝離宮はガラガラだった。下手をすると庭園を独り占めできるのではないかと錯覚してしまうくらい人がいない。もちろん混雑しているより空いている方が望ましいとはいえ、あまりにも空いていると心配になってしまう。今は東京都が管理している公園だから潰れてしまうようなことはないと思うけれど。
いくつかある都立公園の中で旧芝離宮恩賜庭園の人気がないのは他の公園に比べて見劣りするのも原因のひとつだと思う。新宿御苑のように広大な芝生が広がっているわけでもなく、旧古川庭園のように瀟洒な洋館が建っているわけでもない。作庭当時は海岸に面していて海水が流入していたという池も今や淡水だし、埋め立てが進んだ今では海そのものが見えない。周囲をビルに囲まれた庭園にいるとなんだか箱庭にいるような気分になってしまうのだ。
そのような中、駄目押しなのは浜離宮恩賜庭園と名前が似ていることだと思う。浜離宮恩賜庭園と旧芝離宮恩賜庭園。このふたつを混同している人も多いのではなかろうか。ネーミングがちょっとメジャーな公園と似てしまっているから、知名度やブランド力が上がらないに違いない。
2022年2月 自然 東京 | |
庭園 浜松町 葉 赤 木 |
No
12174
撮影年月
2021年12月
投稿日
2022年02月12日
更新日
2023年08月16日
撮影場所
浜松町 / 東京
ジャンル
自然写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS LOXIA 2/35