ジャカルタの住宅街をウロウロ歩いていると、視界に入ってくるのは低層の住居、あるいは住居兼店舗ばかりだった。そのような中で歩いている道の先に高層ビルが見えると、住宅街の終わりが近づいてきている感じがする。再開発されて建てられた高層ビルからは庶民の生活臭は漂ってはこない。方向からすると、写真の高層ビルはジャカルタの目抜き通りであるハヤム・ウルク通りに面して建てられているものだろう。
低層の建物と高層ビルの対比は、どうしても貧富の差を感じさせる。実際、社会における所得の不平等さを測る指標であるジニ係数は結構高くて0.4程度もある。ジャカルタでも豊かな人たちはもっと豊かになっていき、豊かでない人は豊かでないまま取り残されているようだ。
そんなことを考えながら歩いていると、小さな雑貨屋の前にやってきていた。店頭にはボールなど子どもの遊び道具が並んでいた。そして、その脇には小さな女の子が台の上に腰を下ろしていた。店主であるお父さんと一緒にダラダラと時を過ごしているようだった。
豊かになることは素敵なことなのだけれど、町中すべてが高層ビルになってしまってしまったら、幼い女の子がお父さんと道端でのんびりしているような光景を見られなくなってしまうような気がした。
2020年7月 町角 インドネシア | |
路地 女の子 ジャカルタ 高層ビル 店頭 |
No
11587
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年07月01日
更新日
2023年09月03日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF