ダラでやって来た集落に建っている家はどれもこれも掘っ立て小屋のような粗末なもので、人びとがこの辺りをヤンゴンの貧民街と呼ぶのもちょっと分かるような気がした。ヤンゴンの中心部には多額の資金が投入された結果、整備されて綺麗になり発展しているけれど、この集落はそのような趨勢から取り残されてしまっているかのよう。
そのような中でミャンマーの経済発展のトリクルダウンの雫が垂れてきた証なのだろうか、電気のない集落の中にソーラーパネルを屋根に取り付けている家もある。そのような家の人はテレビを見たり、スマホを充電したり発展のお下がりを満喫しているのかもしれない。
歩いていると写真の家の前にやって来た。この家には残念ながらソーラーパネルはなかった。その代わり玄関先に上半身裸になった男が腰を下ろしていた。片膝を立てて手を載せて、渋い顔をしている。集落の男たちがどこかで働いているのに対し、この男には仕事がないようだ。その浮かない気分は男の視界を狭めているようで、家の前に立っている僕には全然気がついていないようだった。
2018年12月 ミャンマー 人びと | |
ダラ 小屋 男性 上半身裸 トタン屋根 |
No
10835
撮影年月
2018年9月
投稿日
2018年12月19日
更新日
2024年01月24日
撮影場所
ダラ / ミャンマー
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA