結構長い距離を歩いて、やっと目的地に辿り着いた。ここはバーンルアンという小さな集落で、古い町並みが残っているという話を耳にしたので来たのだ。でも古き良きバンコクの雰囲気に浸れるはずだと思った僕の期待は、着いてすぐに裏切られることになる。確かにここには古い町並みがわずかとはいえ残っている。それと同時にお土産物屋や観光客目当てのお店が建ち並んでいたりして、ちょっと興醒めしてしまうのだ。ここはレトロな雰囲気を売りにした観光地だった。
気を取り直して、集落の中の路地を歩き回ることにした。集落は細い運河沿いに出来ていて、あっという間に隅から隅まで歩き尽くしてしまうくらいの規模だった。運河に架かる橋の上に立ち止まっていると、先の路地に人影が現れた。強い日差しの下を赤い日傘を差して歩いている。トタン屋根に挟まれた路地を歩く赤い傘は、なんだか絵のようだ。その光景をぼんやりと眺めているうちに、自然とこれで良しとしようという気持ちになっていたのだった。
2018年6月 町角 タイ | |
路地 バンコク 赤 傘 トタン屋根 |
No
10587
撮影年月
2017年9月
投稿日
2018年06月01日
更新日
2024年02月13日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA