天守閣のすぐ背後にある北桔橋門を出ると、右には平川濠、左には乾濠が広がっている。写真に写っているのはその乾濠だ。「乾」は北西を意味する方角で、天守閣の北西に位置しているため、その名が付いたのだろう。
江戸城が築かれる前、この乾濠は天然の川だったという。千鳥ヶ淵から続く自然の谷戸地形を巧みに利用し、水をせき止めて濠とし、さらに谷に沿って屹立する石垣を築いたのだ。日比谷がかつては入江だったことからもわかるように、江戸城は今のイメージよりもずっと海に近い位置に建っていた。
時が流れ、乾濠は現在、都会の中の憩いの場所となっている。穏やかな濠の水面には二艘のボートが浮かび、ゆっくりと揺れていた。
2017年10月 町角 東京 | |
ボート 皇居 堀 |
No
10312
撮影年月
2017年6月
投稿日
2017年10月14日
更新日
2024年11月06日
撮影場所
皇居 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA