ダムヌン・サドゥアック水上マーケットにはあまり観光客がいなかったので、市場付近には穏やかだった。そして、働いている人びとものんびりしている。市場の開かれている運河に沿って歩いていると、暇を持て余した地元の人をよく見かけるのだった。
小さな波止場にやってくると、観光客向けのボートが停泊していた。でも、誰も乗り込んではいない。ボートの上にいるのは客が来るのを待っている船頭だけだった。この船頭も暇そうだ。
そうこうしているうちに、ガラガラのボートの横に果物を売るボートが横付けされた。こちらは観光客向けに売る果物を載せているボートで女性が乗っている。そして、女性は客待ちをしている船頭に話しかけ始めた。ふたりとも観光客が少ないので暇なのだろう。ふたりは世間話を始めたのだった。どういう話がされているのかは分からなかったけれど、しばらくすると女性は売り物の果物を船頭の男に投げ渡した。
その様子を眺めていると、文字通りの地産地消が行われた瞬間を目の当たりにしたような気がした。
2020年4月 町角 タイ | |
ボート ダムヌン・サドゥアック 世間話 市場 |
No
11481
撮影年月
2019年9月
投稿日
2020年04月10日
更新日
2020年09月14日
撮影場所
ダムヌン・サドゥアック / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
RICOH GR III