日暮里駅で電車を降りて、徳川慶喜のお墓などを見物しながら広々とした谷中霊園を通り抜けて浄名院に向かっていた。寛永寺の裏にあるお寺だ。歴史は古く、創建は1666年まで遡る。元号はあまり耳にしたことのない寛文、将軍でいうとちょっと地味な感じのする第4代の家綱の時代だ。徳川将軍家の菩提寺である寛永寺の子院として建立されたようだけれど、境内を歩き回っても徳川家の威光を思い起こさせるようなものは見当たらない。境内は落ち着いていて静かだった。
この浄名院が他の寺院とちょっと違うのは、境内に数え切れないくらい多くの地蔵菩薩が置かれていることくらいだろうか。写真のようにびっしりと隙間なく置かれた地蔵は圧巻だ。昔から境内に置かれているようで、表面がボロボロになっているものも多い。体の部分が欠けていたり、顔の一部が欠けていたりと星霜を経ているのを感じる。どれもこれもが古いものかと思いきや、ところどころに新しいものも置かれている。新しい地蔵を探していると、ウォーリーを探せの地蔵版をしているような気分になった。
2019年9月 静物 東京 | |
地蔵 像 寺院 上野 |
No
11203
撮影年月
2019年3月
投稿日
2019年09月21日
更新日
2023年10月27日
撮影場所
上野 / 東京
ジャンル
静物写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA