歩いていた通りの端っこは屋台がびっしりと並んでいた。そして、屋台の前を地元の人びとが歩いている。賑わっている道だった。地元の人たちに混じって道を歩いていると、自分が地元の空気の中に紛れ込めたような気がしてきて楽しい。ただ歩いているだけでも楽しいのだけれど、もし地元の言葉を喋られたらもっと楽しいと思うのはいつものことだ。地元の人たちが口にしているどうでもいいことが理解できれば、地元の一員になった気分になれるに違いない。でも、僕はビルマ語が出来ない。地元の人と取るコミュニケーションはもっぱらボディ・ランゲージだ。
言葉が出来なくとも、道に並んでいる屋台をひとつずつ眺めながら道を進んでいた。そのうち、写真の若い男が働いている屋台のところへやって来た。僕が目の前に立ち止まると、若い男も僕の存在に気が付く。そして、僕がカメラを構えているのを見た男は照れて笑い出した。男は僕に何かを言ったような気もする。でも、僕には男が何を言ったのかは分からない。僕が受け取れたメッセージは困惑した苦笑いだけだった。
2019年9月 ミャンマー 人びと | |
笑顔 ヤンゴン 青年 |
No
11174
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年09月02日
更新日
2020年01月16日
撮影場所
ヤンゴン / ミャンマー
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA