通りかかった道の端には食べ物の屋台がずらっと並んでいた。どの屋台もテーブルを出していて、その周りに椅子が置かれている。天気さえ良ければ、このような屋台で食事を摂るのは開放感を感じて心地よいものだ。
しかしながら、天気を良いものの、ここにやって来た時はまだ昼食を摂るには早い時間だったので、どの屋台にも客がまばらだった。そのような状況の中で、恰幅のいい女性がひとり椅子に腰掛けていた。テーブルに大きな背中を向けて座る女性は食事を摂っている訳ではなかった。椅子の上に帳面を広げて、横には電卓が置いてある。どうやら女性は行商人で、食事をする代わりにそこでこれまでの売上を確認しているようだ。
女性は真剣な顔で勘定をしている。予想よりも売上が好調ならば、午後は働かなくて済むのかもしれない。表情から判断するに、その手応えはあるような感じだ。その向こうではロンジーを穿いた男が、恰幅のいい女性の思惑をよそに黙々とご飯をかき込んでいた。
2019年9月 ミャンマー 人びと | |
食べ物の屋台 男性 女性 ヤンゴン |
No
11187
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年09月10日
更新日
2020年01月16日
撮影場所
ヤンゴン / ミャンマー
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA