気が付くと、いつの間にか職場のすぐ近くに新しいビルが完成していた。これは中を探索しなければならない。そう思った僕はいそいそと新しいビルへと向かうことにした。入り口に表示されているダイレクトリーによれば、中にはレストランも入っている。僕の昼食の選択肢が増えるかもしれないと思ったのだ。
ビルの中に入ると、確かに低層フロアにはレストランが入居している。でも、ビルのほとんどはオフィスのフロアになっていて、門外漢の僕が足を踏み入れることは能わない。ちょっとがっかりしながらも、僕は6つあるレストランのひとつで昼食を摂ることにした。ブラジル料理を出すその店はビュッフェスタイルだった。このような場合、貧乏性の僕は食べ過ぎることが多いのだけれど、この時も案の定、食べ過ぎてしまった。お腹がパンパンになった僕は勘定を済ませて、フェンスに寄りかかりながらエスカレータをぼんやりと眺めていた。一般的な昼食時間はとうに過ぎているので、エスカレータに載っている人はほとんどいない。ひとりの男が下っているだけだった。
2019年9月 町角 東京 | |
エスカレータ 新橋 |
No
11198
撮影年月
2019年1月
投稿日
2019年09月17日
更新日
2020年01月16日
撮影場所
新橋 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
RICOH GR III