横道から抜け出て大通りに出ると、大勢の人が歩道を歩いていた。この辺りはヤンゴンの中心部で繁華街だ。大通りは賑わっている。僕は歩道に立ち止まって、何をする訳でもなく歩道を行き来する人びとを眺めていた。そうこうしているうちに、鮮やかなピンクの服を纏った女の子の集団が現れた。幼い比丘尼たちだった。仏教徒が多いミャンマーの主流は上座部仏教で、男の子も女の子も同じように出家する。出家した女の子は可愛らしいピンク色の袈裟をまとうのだ。
さっき歩いていた大通りでも幼い比丘尼たちの集団を見かけたので、托鉢の時間なのだろう。この女の子たちも托鉢の最中のようだ。托鉢のために繁華街を歩くのも、出家した女の子たちにとっては修行の一環だ。だからだろうか。並んで歩く女の子たちの表情は楽しそうには見えなかった。本音のところは何も縛りのない状態で繁華街を歩き回りたいのかもしれない。いくら托鉢によって徳が積めるとしても、歩き回るのを強制されてしまったら、もうそれは楽しいことではなくなってしまう。
2019年9月 ミャンマー 人びと | |
袈裟 比丘尼 ピンク 坊主頭 ヤンゴン |
No
11178
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年09月04日
更新日
2023年11月01日
撮影場所
ヤンゴン / ミャンマー
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA