タニンにあるミョーマ市場を歩き回っている間、片っ端から人に声を掛けて写真を撮らせてもらっていた。幸運なことに、ここの市場の人はカメラを撮られることに躊躇しなかった。ほとんどの人は突然現れたカメラを持った外国人を好意的に受け入れてくれる。カメラに対する寛容具合は場所によってかなり異なるけれど、ここの人たちはみな寛容だ。少し変な人がやって来たくらいにしか思っていないのだろう。
そのような中、なにより感心したのは僕のカメラをキッカケに働いている人の間に会話が生まれることだった。ひとつの場所に留まって写真を撮っていると、そのうち僕の存在なんてそっちのけで会話が流れ始める。写真のふたりの女性も僕のカメラを意識することなく同僚との会話を楽しんでいる。きっかけはカメラを携えた外国人の登場だったのだけれど、いつの間にか僕のことなんて頭の片隅に追いやられている。
こうなってくると、もはや僕とカメラは用済みだ。ちょっといいことをしたような気分に浸りつつ、僕はこっそりと立ち去るのみなのだ。
2019年5月 ミャンマー 人びと | |
二人組 笑顔 タナカ タニン 女性 |
No
11014
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年05月16日
更新日
2023年12月18日
撮影場所
タニン / ミャンマー
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA