タニンにある市場には長閑な空気が漂っていた。お店で働いている人たちものんびりとしているし、お店とお店の間に伸びる通路を歩いている買い物客もあまりいない。忙しい時間ではないようだ。
低いテーブルが通路に出ていて、脇にはピンクのシャツを着た女性が腰を下ろしていた。女性は花飾りを髪につけて、首には金のネックレスを、指には大きな金の指輪が見える。金色のアクセサリーをいくつも身に付けた女性は羽振りが良さそうだ。でも女性の商品は貴金属ではない、売っていたのは鶏肉だった。テーブルの上に鶏肉が並べられている。
近づいてカメラを向けると、女性の鶏肉売りは恥ずかしくなったのか苦笑いを浮かべた。なぜ自分が外国人旅行者の被写体に選ばれたのか思案しているようだ。そんな状況に、周囲にいた人びとも笑っている。代わり映えしない世界では、笑いは異世界から現れた人間によってもたらされるものなのだ。
よく見てみると、女性の近くに立っている買い物客の女性は大きな財布を手にしていた。日本でも女性の多くが持っているような大きな財布だ。ミャンマーでも女性は大きな財布を持つと相場が決まっているのかもしれない。
2019年5月 ミャンマー 人びと | |
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No
11013
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年05月15日
更新日
2023年12月19日
撮影場所
タニン / ミャンマー
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA