長い坂道を下って、函館市電の線路を横断し、さらに進んでいくと函館港に行き当たる。函館港の歴史は古い。1854年に締結された日米和親条約によって日本最初の貿易港に指定される前から、波が穏やかで船を繋ぐ必要もない「網知らずの港」と知られた良港だった。そのような函館港は連綿と開発され続けた結果、現在の函館港は開港当時とはかなり様相が異なっている。この時僕がやって来た西ふ頭も、開港した時にはなかったもの。1980年代に整備された係留施設だ。
埠頭なのだから貨物の陸揚げや船への積み込みを行うための場所だけれど、週末の埠頭はひっそりとしていた。岸壁に船が停泊しているものの、陸揚げも積み込みも行われていない。この時期はイワシやサバの釣れる人気の釣り場でもあるようだけれど、釣り人の姿もない。倉庫と岸壁の間に広がる空間はがらんとしていて、その空間を闊歩しているカモメばかりだった。キョロキョロと周囲を見回しても、どこにも餌になるようなものはない。陸揚げも積み込みも行われていない岸壁ではカモメたちも日光浴をするしかないようだった。
2022年9月 動物 北海道 | |
鳥 函館 港 カモメ 倉庫 |
No
12376
撮影年月
2022年6月
投稿日
2022年09月23日
更新日
2024年08月31日
撮影場所
函館 / 北海道
ジャンル
動物写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS LOXIA 2/35