入り組んだ海岸線を歩いているうちに三崎港にたどり着いた。ここは南面に浮かぶ城ヶ島が自然の防波堤の役目を果たしていて、古くから天然の良港として栄えたところ。戦後の一時期には日本最大のマグロ漁港とも言われていた。そんな三崎港のウリはもちろん今でもマグロだ。卸売市場には冷凍マグロ専用卸売市場もあるし、バス停の近くにはマグロ料理屋が並んでいる。
写真の漁船も三崎漁港に停泊していたひとつだった。でもこの船はマグロ漁を行うものではないだろう。三崎漁港で行われるマグロ漁は遠洋マグロ延縄漁法らしいから、このような小型の船では行えないに違いない。陸地から離れた漁場まで赴かないとマグロは獲れないのだ。逆に考えると、昔はそれほど遠くまで行かなくともマグロ漁ができたということ。明治30年代ごろまでは三浦半島の金田湾でマグロ漁ができたようだ。そこではマグロの群れが現れると村中のものが船で沖に出て、波打ち際におい込んだ後、漁師が海中に飛び込んでマグロをかかえこんだり、カギを使ってひっかけたりして獲ったのだという。イメージするマグロ漁法と違ってかなりワイルドなものだったようだ。
2024年4月 神奈川 乗り物 | |
漁船 港 三浦 |
No
12583
撮影年月
2023年8月
投稿日
2024年04月24日
更新日
2024年04月25日
撮影場所
三浦 / 神奈川
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R V
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF