男が歩道の端に向かい合って腰を下ろしていた。ふたりとも真剣な顔で前に置かれた市松模様のボードを見詰めている。ふたりは歩道の端でチェッカーに興じているのだった。
日本ではあまりメジャーではないけれど、東南アジアを旅していると、しばしばチェッカーに興じている人の姿を見かける。どうやら様々な国で普及しているようで、日本のようにマイナーゲームである国の方が少数派なようだ。
ここミャンマーにはシットゥインというチェスのようなゲームもあるようだけれど、シットゥインに興じている人を町で見かけることはなかった。それとは対象的にチェッカーに興じている男たちはチラホラと見かける。少なくともヤンゴンではシットゥインよりもチェッカーの方が好まれているようだ。
チェック柄のシャツを着た男はじっと次の一手を考えていた。時間だけが静かに流れていた。旅先で遭遇するこのような時間は嫌いじゃない。東京とは違う時間の流れ方を体験しているような気がするのだ。
そうこうしているうちにゲームは投了し、ふたりはさりげなくお金のやり取りをしていた。真剣な顔をしていたのは、ゲームの勝敗に執着していただけでなく、お金がかかっていたからだったのだと最後に気が付かされた。
2018年11月 ミャンマー 人びと | |
チェック柄のシャツ ゲーム 男性 歩道 ヤンゴン |
No
10805
撮影年月
2018年9月
投稿日
2018年11月23日
更新日
2024年01月25日
撮影場所
ヤンゴン / ミャンマー
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA