新橋駅前にあるSL広場にやって来ると、広場の片隅に大きな将棋盤が幾つも並べられていた。将棋盤は一般に思い浮かべる将棋盤よりもかなり大きくて、嫌でも目につくくりの存在感を放っている。そして、数人の男たちが将棋盤の横に立って将棋を指していた。そういう言葉があるのかわからないけれど、ここは立ち将棋の会場なのだ。前にもこの大きな将棋盤が並べられているのを見たことがあるから、ここでは定期的に将棋を指せるようにしているのかもしれない。
将棋盤が大きいので、もちろん駒もひとつひとつがちょっとコミカルなくらいに大きい。でも、将棋を指している人の表情は、どれもコミカルさが入る余地が無いくらいに真剣だった。写真の男性もそこで将棋を指していたひとりだ。
真剣な顔で次の一手を考えている。でも、なかなか決まらないようで、腰に手を当てたまま固まってしまっていた。ふと気がつくと、そのような男性に注視しているのあ僕だけではなかった。男性の向こう側に帽子を被った男性がいて、その人も男性の手をじっと眺めている。ビールを片手に一緒に考えているような顔をしているのだった。将棋の盤面を肴に飲むビールというのも悪くないのかもしれない。
2018年10月 人びと 東京 | |
アルコール チェス ゲーム 新橋 |
No
10762
撮影年月
2018年5月
投稿日
2018年10月13日
更新日
2024年01月29日
撮影場所
丸の内 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA