御苑と聞くと新宿御苑を思い浮かべるけれど、御苑と呼ばれる庭園は新宿御苑だけではない。京都御所には京都御苑があるし、江戸城の本丸が建っていたところには皇居東御苑があり、他にも吹上御苑や赤坂御苑などの一般人が入れない御苑もある。御苑のある場所を列挙するとなんとなく分かる通り、御苑とは皇室が所有している庭園のこと。訪れたときに意識することはないけれど、新宿御苑も皇室と関係のある庭園なのだ。
明治天皇と昭憲皇后を祀った明治神宮にも、神宮御苑という皇室とゆかりのある庭園がある。一般人でも入れる庭園なのだけれど、ほとんどの参拝客は御苑に目をくれることなく社殿に向かっていく。ひょっとしたら御苑の入り口にさえ気がついていないかもしれない。それくらい明治神宮にお参りする人に比べ、御苑を訪れる人は少なく、御苑の中は花菖蒲が咲く時期を除いて空いている。ぷらぷら散策するにはいい場所だ。
明治神宮の鎮守の森のほとんどが神社設営のため作られた人工林なのに対し、神宮御苑のエリアは江戸時代から加藤家や井伊家の下屋敷の庭園だったところ。明治時代に宮内省の所管となった後、明治天皇が昭憲皇后のために遊歩庭園として整備したのがはじまりだそうだ。そのためだろうか。大名屋敷の庭園だったというには都内に残る大名庭園とはだいぶ雰囲気が違う。南池という池もあるにはあるものの、周囲を回遊できるようにはなっていない。筑山もない。小島、橋もない。そんな南池で昭憲皇太后は釣りを楽しんだらしい。
2022年8月 町角 東京 | |
鳥 庭園 縁のある帽子 池 代々木 |
No
12356
撮影年月
2022年6月
投稿日
2022年08月23日
更新日
2023年08月11日
撮影場所
代々木 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 1.8/85