東京にある庭園には高低差のあるところが多い。たとえば西郷隆盛の弟である西郷従道の別邸跡にある西郷山庭園は絶壁にあるのかと錯覚させるくらい眺めが良いし、上野毛にある五島慶太の別邸だった五島美術館も高台にある美術館から多摩川に向かって下る斜面に庭園が作られている。根津美術館も美術館のある高台から燕子花の植えられている池に向かって下る形になっている。三菱財閥の岩崎彦彌太の邸宅だった国分寺にある殿ヶ谷戸庭園もそれらと同じ範疇に入るのだろう。庭園内にある高低差は大きい。
庭園内に高低差があるのは、そのような地形が庭園造りに好まれたからとされる。高低差があると、眺望も良いし、滝も作りやすい。国分寺崖線沿いに作られた殿ヶ谷戸公園には、西郷山公園のような眺望の良さはなかったものの、斜面の下に湧水を利用して作られた次郎弁天池が設けられていた。紅葉亭という数寄屋造り風の茶室から眺めると、次郎弁天池はとても遠くに見え、真ん中に浮かぶ小さな島が漫画に出てくる無人島のようだった。
2024年6月 町角 東京 | |
庭園 女の子 国分寺 池 |
No
12597
撮影年月
2023年10月
投稿日
2024年06月09日
撮影場所
国分寺 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R V
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF