バンコクで通りがかった食堂の中にコック帽をかぶってマスクをした女性が立っていた。ここは食堂だけれど女性が手にしていたのは包丁ではなかった。その代わりにのみを手に持っていた。女性は料理ではなく、大きな丸太を削るのに一生懸命になっていたのだ。おそらく、この大きな丸太をテーブルとして使うつもりなのだろう。女性は使いやすいように上部を平らにしているのだ。
女性はコック帽をかぶってエプロンをかけて、今すぐにでも料理を始めそうな装いだったのにもかかわらず、この時間は女性にとって料理する時間ではないのだ。丸太を削るのに集中している。僕が目の前に立ち止まっても視線を上げることはなく、カメラを構えても気が付く気配は一切ない。小さな食堂の中には木を削る音だけが響き渡っていた。
2017年12月 人びと タイ | |
エプロン バンコク のみ 丸太 女性 |
No
10385
撮影年月
2017年9月
投稿日
2017年12月16日
更新日
2024年04月05日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA