台北の大同区を歩いていると、歩道の脇に公衆電話があった。日本では携帯電話が一般的になったからというもの、めっきり公衆電話を見かけることは少なくなった。そのような状況はここ台湾も同じだと思う。今となっては、誰も彼もが自分の電話を持って町を歩いている。台北を歩いても公衆電話を見かけるのは珍しい。
いくら公衆電話が無用の長物になりつつあるといっても、公衆電話そのものが無くなってしまうことはないのだろう。皮肉なことに普段は見向きもされない公衆電話も、一度災害が起きれば、誰もは求める大切なライフラインに変貌してしまうのだ。
公衆電話は近くをウロウロしていると、サングラスを掛けた女性が公衆電話のところへと現れた。そして、かつて皆がやっていたように公衆電話から電話をかけ始めた。その様子はちょっと懐かしい。女性はどこか遠くを眺めながら誰かと話し込んでいる。女性の表情は険しかった。一体そのような険しい顔をしながらどのようなことを話し込んでいたのだろう。ひょっとしたら、電話をかけているのが誰だか特定されては困るような内容を話していたのかもしれない。
2019年11月 人びと 台湾 | |
公衆電話 険しい顔つき サングラス 台北 女性 |
No
11297
撮影年月
2019年7月
投稿日
2019年11月26日
更新日
2020年10月02日
撮影場所
台北 / 台湾
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 1.8/85