住宅街の中の路地へと足を踏み入れた。路地の両脇には粗末な家々が建ち並んでいる。路地は舗装されておらず、雨上がりの路地は泥濘んでいた。ここは水はけがとても悪いようだ。泥濘むのもいつものことなのだろう。泥濘んだ地面を歩かなくてもいいように路地には飛び石が置かれていた。飛び石をひとつひとつ進んでいく。なんだか日本庭園の中を歩いているかのような気分だ。地元の人も飛び石の上を行き来している。動物たちも人間と同じように泥濘んだ土の上を歩くのは嫌なようで、人間と同じように飛び石の上を歩いている。
しばらく進んでいくと、向こうから一匹の野良犬がやってきた。昨年、バンコクで野良犬に体をペロペロされて以来、旅先で犬に行き合うのはいい気分がしない。狂犬病が怖いのだ。咬まれない限り伝染らないと思っていたけれど、傷口を舐められるだけで感染の可能性があると知ってから、ひっかき傷が体にある僕としては、野良犬を見かけるとちょっと緊張する。でも、犬はそんな僕の気持ちを知る由もない。何食わぬ顔でどんどんと僕に近づいてきていた。
No
11107
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年07月21日
撮影場所
ヤンゴン / ミャンマー
ジャンル
動物写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA