列車はするすると駅に入って停車した。バーンレーム駅に着いたのだ。この駅もメークロン駅に負けず劣らず質素で小さい。僕はここで列車を乗り換えなければならないものの、面倒なことに僕が乗り換えたい列車は同じ駅からは出ないのだ。もともとバンコクからメークロンまでの線路はターチン川のところで分断されている。僕はここから歩いて渡船場まで行って川を渡り、川の向こう側にあるマハーチャイ駅まで行かねばならないのだ。
列車が駅に着くやいなや、他の乗客たちは蜘蛛の子を散らすようにどこかへ消えてしまった。皆地元の人たちばかりだったから、どこに行くのかは決まっているし分かってもいるのだろう。しかし僕はここを初めて訪れた観光客だ。どこに向かったらマハーチャイの駅に行けるのかはよく分からない。僕は寂れた駅の中をウロウロしていた。車掌が乗降口のところに立って立ち話をしている。足元に犬が寝転がっていた。日本だったら、家路に就いた人で賑わっているであろう時間だったけれど、バーンレーム駅は長閑な空気に包まれていた。
2018年7月 動物 タイ | |
バーンレーム 帽子 車掌 犬 列車 制服 |
No
10660
撮影年月
2017年9月
投稿日
2018年07月23日
更新日
2024年02月13日
撮影場所
バーンレーム駅 / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA