マスクの人びとが青信号に変わるのをじっと待っていた

銀座の中央通りで信号待ちする人
銀座の横断歩道
似たような写真

銀座というと東京にある日本随一の繁華街だ。ここには百貨店もあり、シャネルやエルメス、ルイ・ヴィトン、グッチ、プラダ、イヴ・サンローラン、ジョルジオアルマーニ、ドルチェ&ガッバーナなどの海外のハイブランドもお店を構えている。まあ、そのどれにも僕は用がないけれど。

江戸時代に銀貨の鋳造と銀地金の売買を担った銀座役所がこの地に置かれたことに端を発する銀座の町には大勢の職人たちが住んでいて、尾張町(現在の銀座5丁目・6丁目)周辺は当時から賑わっていたらしい。また能役者たちの拝領屋敷も銀座にあり、周囲には関係者たちが居を構えていたのだという。この金春流の師匠たちが、後に金春芸者となり、現在の新橋芸者に繋がっている。

幕末になると、一旦かなり荒れ果ててしまうものの、1872年の大火を機に明治政府によって当時最先端であった西欧風の煉瓦街に生まれ変わり、今に至る大人の街・高級感のある街というイメージの源になっている。明治時代の繁華街というと、浅草や万世橋も思い浮かぶ。浅草には今でもお店が軒を連ねているものの、高級感や最先端を感じさせるイメージはないし、万世橋にいたっては駅もなくなりかつて繁華街だった面影はほとんど残っていない。そのように考えると、銀座はしぶとい。江戸時代から賑わい続けてきた銀座は時代の移り変わりをもろともせず、今日も東京の顔であり続けているのだ。

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ENGLISH
2021年5月 人びと 東京
銀座 歩行者 横断歩道 歩道 信号

PHOTO DATA

No

11900

撮影年月

2020年5月

投稿日

2021年05月08日

更新日

2023年08月22日

撮影場所

銀座 / 東京

ジャンル

ストリート・フォトグラフィー

カメラ

SONY ALPHA 7R II

レンズ

ZEISS BATIS 2/40 CF

日本国内で撮影した写真とエッセイ

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