インドネシアでは今ふたつのIT企業が凌ぎを削っている。ASEAN最大の人口とGDPを誇るこの国を制覇しようと日々熾烈な競争が行われているのだ。
ビジネスに関する争いは一介の旅行者にはあまり関係のないことが多いけれど、この争いは少し関係ある。この争いは配車アプリを巡る争いなのだ。配車アプリというとUBERやLyftを思い浮かべるけれど、インドネシアを舞台に争っているのはそのどちらでもない。シンガポールの会社であるGRABと地元インドネシアの会社であるGOJEKだ。この写真の中を走っているバイクにもGOJEKのバイクタクシーの姿が見える。一番手前を走る緑色のヘルメットをかぶっているライダーがそれだ。
仕組み自体はUBERなどと変わらない。スマートフォンアプリでタクシーを呼ぶものだ。そのため、旅行者であっても使う機会はあるし、使えると便利だ。ぼったくりを気にしながら料金の交渉をする必要はないし、行き先を言葉の通じないドライバー相手に試行錯誤しながら伝える必要もない。
僕もジャカルタ滞在中に何度かGRABは使った。とても楽だった。でも、あとになって考えてみると、言葉の通じない国で値段交渉したり、目的地を身振り手振りで伝えたりするのは面倒な反面、それこそが旅の面白さのひとつでもあったのだとも実感する。そうは言っても便利さを知ってしまった以上、もうわざわざ面倒なことをする気にはなれない気がするけれど。
2020年10月 インドネシア 乗り物 | |
ジャカルタ バイク 往来 信号 |
No
11702
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年10月18日
更新日
2023年08月30日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF