浜松町駅には、いくつかの店やレストランが並んでいる。その中のひとつ、写真に写るバーが目を引いた。壁は木目調に仕上げられ、古びたようでいて洗練された空気を漂わせている。そして、大きく取られた窓には、外国語らしき筆記体が描かれていた。その文字が何を意味するのか、さらには何語で書かれているのかさえ、僕には分からない。ただ、その無知がむしろ妙な安心感を生み出す。分からないという事実が、そこに何か洒落た意味があるという幻想を保証してくれているのだ。
視線を窓の上に移すと、ウイスキーの銘柄がずらりと印刷されていることに気づく。そのどれもが見覚えのあるサントリーの名前を背負っている。これが偶然ではないとしたら、このバーはきっとサントリーの手によるものなのだろう――と、そんな確信めいた推測が、不思議と場の空気にしっくりと馴染んでいるように思えた。
2017年7月 町角 東京 | |
バー 浜松町 窓 |
No
10196
撮影年月
2016年11月
投稿日
2017年07月01日
更新日
2024年11月25日
撮影場所
浜松町 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA