浜松町から田町方面へ少し歩いていくと、ひっそりと口を開けた高架下の道が現れた。歩行者専用の細い道で、その幅は、自動車が通るには明らかに不向きだ。その静けさと狭さが、かえって何かを隠しているような印象を与える。
名前も知らないこの高架下の道は、古い記憶の中からそのまま切り取られたように見えた。骨組みはむき出しで、金属の冷たい匂いが漂っているような気さえする。足を踏み入れると、まるで廃れた炭鉱の中へ迷い込んでしまったかのようだ。淡いライトにぼんやりと照らされた道は、坑道を思わせる。もし、遠くに出口の明かりが見えなかったなら、この暗がりに身を預ける勇気はおそらく湧かなかっただろう。
2017年6月 町角 東京 | |
薄暗さ 浜松町 トンネル |
No
10195
撮影年月
2016年11月
投稿日
2017年06月30日
更新日
2024年11月25日
撮影場所
浜松町 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA