秋が深くなってきていた。吉祥寺にある井の頭公園の紅葉もすっかり色づいてきていた。風になびく鮮やかな葉は下を歩く人びとの目を楽しませてくれている。春は桜、秋は紅葉で自然を愛でる人は多い。
日本人の紅葉狩りの歴史は古い。仁徳天皇の皇后磐姫(いわのひめ)の作とされる歌から、759年の大伴家持の歌まで約400年にわたる全国の様々な階層の歌が収められている万葉集にも紅葉狩りの記述が出てくるくらいだ。
中には「黄葉の過ぎかてぬ子を人妻と見つつやあらむ恋しきものを」(忘れがたいあの人のことを人妻として見ていかなくてはならないのでしょうか。恋しく想っているのに。)なんて激しい恋想いの歌もある。燃えるような赤が恋心を連想させるのは今も昔も同じなのだろう。
日本の伝統を受け継いだのか、僕もそれなりに紅葉狩りをするのは好きだ。しかしながら、どちらかというと花を愛でるより団子を食した方がもっと好き。どれだけ鮮やかな紅葉も、空いたお腹を満たしてはくれないのが残念だ。
2005年1月 自然 東京 | |
吉祥寺 葉 公園 赤 |
No
8
撮影年月
2004年12月
投稿日
2005年01月01日
更新日
2024年07月01日
撮影場所
井の頭公園 / 東京
ジャンル
自然写真
カメラ
CANON EOS 1V