僕は足を止めて、広場の一角でマークルックと呼ばれるタイ将棋に興じる人びとを眺めることにした。マークルックはチェスや日本の将棋と同じように古代インドのチャトランガが起源とされるボードゲームだ。タイ将棋と呼ばれているけれど、盤の上に置かれた駒の形は日本の将棋や中国のシャンチー、韓国のチャンギよりもチェスのに似ている。そして、シャンチーやチャンギに見られるような摩訶不思議な斜めの線はマークルックの盤には見られない。マークルックをしている人を実際にこの目で見たのは初めてだ。
写真の小太りの男も、同好の士の輪の中でマークルックに興じていた。指している間ずっとペチャクチャと話している。とても機嫌がいいようだ。自分の番が来ると楽しそうに駒を次から次へと動かしている。マークルックのルールが分からない僕には、盤の状態を見てもいまいち状況が判断できない。でも、男の表情を見るにこの男が優勢にゲームを進めているのだろう。勝利は目前なのかもしれない。
2018年6月 人びと タイ | |
バンコク チェス 眼鏡 男性 笑顔 |
No
10599
撮影年月
2017年9月
投稿日
2018年06月10日
更新日
2024年02月10日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA