広場の一角でマークルックというタイ将棋に興じていた男がまじまじと対戦相手の顔を見ていた

住宅街の中を歩いていると小さな広場に出くわした。一角に屋根が設けられていて、椅子とテーブルが並べられている。そこに男たちが集まっていた。机の上にはチェス盤が置かれていて、みな思い思いに駒を動かしている。ここは同好の士が集まってマークルックと呼ばれるタイ将棋に興じる場所になっているようだ。旅をしていると、このように屋外でチェスやら将棋やらトランプに興じている人を見掛けることは多い。でも、そこで遊んでいる人は男ばかりで、女性の姿を見たことはないかもしれない。女性は炊事や洗濯の家事に追われてそんな時間はないのだろう。呑気にゲームをして時間を過ごすのは、殆どの国で男の特権となっている気がする。

いずれにしても、男たちは楽しそうにチェスをしていた。写真の男もそのひとりだ。盤の上には駒が少なくなっているから、ゲームは終盤に差し掛かっている。男は対戦相手の顔をまじまじと見ていた。その顔は険しい。男は窮地に立たされているに違いない。ひょっとしたらチェックメートされたところだったのかも。

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