列車はパーヤ・ラン駅に入ってくると速度を落とし、プラットホームに立っていた僕の目の前をちょうど車窓にして停車した。目の前の車窓は開いていて、水色のポロシャツを着た男の子が車内に立っていた。両手を窓枠に置いていた男の子は車窓越しに流れ行く景色を楽しんでいたのだろう。それが駅に停車すると、目の前に見知らぬ外国人旅行者が現れたのだ。突然カメラを向けられた男の子はちょっと驚いていた。一言も発することなく、じっと僕のカメラを見詰めていた。
よく見てみると、車窓の下には行き先表示板が設けられていた。でも、そこには行き先は表示されておらず、その代わりに日本語で宣伝が表示されている。この車両は日本で走っていたJR車両の中古だった。ほとんどの人が理解できない日本語で表示されている箇所を変更するのは面倒のようで、日本で走っていたときの広告を表示したまま、ヤンゴンを走っているのだ。だいたい、ここヤンゴンに日本語で表示された「びゅう商品券」のことを理解できる人はいないに違いない。
2019年2月 ミャンマー 人びと | |
男の子 車窓 ポロシャツ タナカ ヤンゴン |
No
10897
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年02月13日
更新日
2024年01月21日
撮影場所
ヤンゴン / ミャンマー
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA