ここは通称とげぬき地蔵と呼ばれ、病気の治癒改善に御利益があるとされている。老いも若きもその御利益を求めてここを訪れている。
そんな寺院の境内を見渡すと、ひとりの年配の男が立ちすくんでいるのが見えた。両手をポケットに突っ込んで、虚ろな顔をしている。視線の先には地面しかないのだけれど、じっと見つめたままだ。そして、人の流れの中に佇んでいる。後からやってくる人が次から次へと追い抜いていくのも、気にはならないようだ。男の足取りは相当に重いようだ。
No
9597
撮影年月
2015年9月
投稿日
2015年12月20日
撮影場所
巣鴨 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SIGMA DP2 MERRILL