東京・銀座の道は背の高いビルに挟まれていて、ビルには多くの看板が掲げられていた。このような光景を見ると、とてもアジア的だと感じる。ロンドンのピカデリー・サーカスやニューヨークのタイムズ・スクエアには大きな電光掲示板の広告が設けられているものの、基本的にアメリカやヨーロッパではアジアのように町のあちらこちらに看板は出ていない。アメリカやヨーロッパでは共通財産としての景観を守るために規制が設けられているためだ。
都市計画の一環として規制されているがゆえに、ヨーロッパやアメリカでは町並みに統一感がある。日本でも屋外広告物法という法律や地方自治体の定めた条例があるにはあるのだけれど、その規制は欧米に比べると寛大なものだ。その結果、日本の町はあちらこちらに看板が出ている町並みになっているのだ。
欧米で看板のほとんどない統一感のある町並みが観光資源にもなっていることを考えると、日本はその逆を行くのはどうだろう。猿真似しても面白みがない。今までと同じように看板を壁に掲げるのであっても、例えば、つげ義春のねじ式にでてくる目玉の書かれた看板が並んでいるような個性的な町並みがあれば、それを目当てにやってくる人は多いだろう。僕だってカメラを片手に行ってしまいそうだ。
2021年5月 町角 東京 | |
鳥 カラス 蝿 銀座 看板 |
No
11898
撮影年月
2020年5月
投稿日
2021年05月06日
更新日
2023年08月22日
撮影場所
銀座 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF