ジャカルタの住宅街を歩いていると、道端に何やら箱が積まれたところにやって来た。それぞれの箱には窓のような穴が空いていて、穴の前には箱の主がデンと構えていた。鳩だ。小さな箱のそれぞれが鳩の小屋になっているのだ。どうやらここには鳩好きな人間がいて、何羽もの鳩を飼育しているようだ。鳩レースにでも参加しているのだろう。
鳩レースは鳩の帰巣本能を利用したレースで、いわゆる伝書鳩を使ったレースのこと。遠く離れた場所で鳩を放し、巣に帰ってきたスピードを競うものだ。鳩の帰巣本能はすごく、1000キロ離れたところからでも巣に帰ってこられるという。
それが、ここ数十年の間にどんどん帰還率、無事に巣に戻ってこられる率、が下がっているらしい。レースに出た鳩のうち、巣に戻れない鳩が増えているのだ。そして、厄介なことにその原因は分かっていない。猛禽類の大増殖説、地球の自転速度の減少と地磁気減衰の影響説、携帯電話の電磁波影響説などが唱えられているけれど、もともと鳩の帰巣本能が何によって行われているのかが分からないのだから、帰還率が下がった理由もわからないのだ。
2020年8月 動物 インドネシア | |
鳥 ジャカルタ 鳩 |
No
11640
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年08月17日
更新日
2024年08月22日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
動物写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF