四谷から外濠公園を歩いていくと紀尾井坂にたどり着く。紀尾井とはちょっと変わった名称だ。由緒がありそうな風格をたたえているものの、それが何を意味しているのかパッとは分からない。意味がありそうで無いような響きなのだ。
もともとは清水坂という平凡な名称だったこの坂が紀尾井坂と呼ばれるようになったのは、坂の南側に紀州徳川家、北側に尾張徳川家と彦根藩井伊家の屋敷が建っていて角を接していたからだ。紀伊徳川家の「紀」、尾張徳川家の「尾」、井伊家の「井」のそれぞれ一字ずつを取って「紀尾井坂」と呼ばれるようになり、次第に清水坂という正式名称は廃れてしまったのだという。分かりづらいけれども、一度知ってしまえば、結構安易なネーミングなのだ。
紀尾井坂という名称の方が清水坂なんていうどこにでもありそうな名前よりも、場所柄を適切に表しているからだろう。坂の名前だったのが明治以降は周辺の町の名前にも採用されて今に至っている。
外濠公園から紀尾井坂を越えると、かつては彦根藩井伊家の中屋敷だったところ。現在はホテルニューオータニになっている。ホテルの敷地になった今でも井伊家の庭園は残っていて、中にある池では錦鯉が優雅に泳いでいた。
2021年10月 動物 東京 | |
魚 ホテル 紀尾井町 池 反射 |
No
12048
撮影年月
2021年3月
投稿日
2021年10月03日
更新日
2024年06月27日
撮影場所
紀尾井町 / 東京
ジャンル
動物写真
カメラ
RICOH GR III