西ジャカルタ市を歩いていた。大きな通りから入ったところで、住宅地と商業地が混じり合ったような場所だった。道の両脇には自家用車が停まっていた。大きな街路樹の横にやってくると、木陰に中年太りの男が椅子に腰掛けていて、その前に青いバジャイと呼ばれる三輪タクシーが停車していた。
三輪タクシーの運転手は道端に腰を下ろしている男と会話を交わしている。ここはタクシー会社が使っている場所なのかもしれない。何かを話した後、ふたりは仲良く同じ方向を眺めていた。共通の同僚の噂話でもしていたのかもしれない。
インドネシアのバジャイは何十台と抱えるオーナーから日払いで車両をレンタルした運転手が営業するのが一般的で、その仕組はバングラデシュなどのサイクルリクシャーと同じのようだ。一度そのような話を聞いてしまうと、道端に出した椅子の上に座った男が労働者を使役する資本家で、その奥に立っている運転手は日々バジャイを借りている賃金労働者のように見えてしまう。
2020年5月 インドネシア 人びと | |
椅子 運転手 ジャカルタ タクシー 木 |
No
11513
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年05月04日
更新日
2024年01月06日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF