台南にある崇徳市場の中で美味しそうな食べ物が売られているのを眺めながら歩くのも、そろそろ限界に達してきた。お腹が減ってきた。そこで数多ある屋台の中のひとつで何かを食べることにした。でもその屋台を決めるのは難しい。あちらの屋台もこちらの屋台も美味しそうなのだ。
ウロウロしているうちに通りかかった屋台のカウンターの向こうに大きな丸い鉄板が置かれていて、無愛想な女性が働いていた。ヘラを手にした女性はちょうど調理していた。大根餅だ。大根餅が好物である僕は、鉄板の上で焼かれる大根餅を見て、ここで小腹を満たすのに決めたのだった。
女性は焦げ目は付いた大根餅をひょっこりひょっこりひっくり返している。中国語が出来ない僕は身振り手振りで、それを食べたいと女性に伝える。すると女性は分かったような分かっていないような判断に迷う素振りで調理を続けていた。それでもしばらくすると、熱々の大根餅の載ったお皿が出てきたから、ちゃんと通じていたようだ。
2017年2月 人びと 台湾 | |
料理人 食べ物の屋台 鉄板 台南 |
No
10038
撮影年月
2016年9月
投稿日
2017年02月13日
更新日
2023年08月15日
撮影場所
台南 / 台湾
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA