バンコクの中心部を歩いていたら、道の先にガレージのような建物が見えた。そこは町工場だった。中では機械がガラガラと大きな音を立てて動いていて、若い女性がひとりで働いていた。女性の格好は至ってラフだ。町工場で働くというとつなぎを着ている姿をイメージしてしまうけれど、女性の格好は家で寛いでいるときと変わらないようなものだった。工場で働いていることを示すのは手にはめている軍手くらいだろうか。
工場の中は騒々しいからか、女性は耳にイヤフォンを付けて仕事をしていた。もっとも、静かであっても音楽を聞きながら仕事をしたいだけかもしれないけれど。眺めていると、女性は次から次へと大きな部品を機械にかけていく。ラフなその格好とは裏腹に、女性は熟練した職人のようだった。そのうちに女性も僕に気がつく。カメラに気がついた女性ははにかんでくれた。すると、一陣の風が吹き抜けて女性の髪をかき乱したのだった。
2018年8月 人びと タイ | |
バンコク イヤホン 工場 若い女性 |
No
10684
撮影年月
2017年9月
投稿日
2018年08月09日
更新日
2024年02月05日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA