歩道には街路樹が植えられていた。木々の間には机と椅子が置かれている。ここは公共空間のはずなのだけれど、誰かの家のリビングのような雰囲気になっていた。屋根の無いことを除けば、ここは案外過ごしやすい場所なのかもしれない。
このリビングの持ち主がどこにいるのかはすぐに分かった。木と木の間に掛けられているハンモックの中で健やかに寝息を立てているのが持ち主に違いない。脇を自動車が通り抜けようと、僕のような歩行者が通りかかろうと、男は目を開けることはなかった。心地良さそうに寝息を立てている。もうそのような周囲の雑音は気にならない域まで達しているに違いない。そうでもないと、歩道の一角で心地良く寝ることなんて出来ないだろう。
雨が降ってきたときには、流石に男も目を覚ますのだろう。路上に展開した家財道具を前に男がどうするのかが気になってしまう。もっとも、男は雨に濡れるくらいのことも気にも留めないかもしれないけれど。
2018年1月 人びと タイ | |
バンコク ハンモック 睡眠 木 |
No
10407
撮影年月
2017年9月
投稿日
2018年01月10日
更新日
2020年02月21日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA